私事で恐縮だが、かつて私の父母は個人商店(いわゆる町のパン屋さん)を営んでいた。起床は午前4時前、時に大量注文が入るともっと早くなった。通勤時間は0分なので、直ちに仕込みに入り、午前7時前には店を開け、だいたい午後5~6時ごろまで営業していた。晩年は毎週月曜を定休にしていたが、私の子供のころは月1回の定休日があるかないかだったように記憶している。
働き方改革
人工知能(AI)と働き方の雑感
将棋の藤井壮太四段の一挙手一投足が報道されていたのが、少し収まりました。藤井四段の繰り出す手と、人工知能(AI)が導き出した手をしばしば比較され、AI自体についての解説も目にすることが増えました。初めて「AIって凄いことになってるな」と思った方もあるかもしれません。私も、AIについてその程度の認識でした。
6月25日に放送されたテレビ番組NHKスペシャル「人工知能 天使か悪魔か2017」をみました。番組の始まりはやっぱり将棋の世界でした。番組では、「もはや人間など敵ではない。人工知能はモンスターのような進化を遂げている」と言っていました。
労働時間管理の実務対応と法制化への動き
今年1月20日に厚生労働省から「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」(以下、「労働時間の適正把握ガイドライン」という)が公表されました。今後行政(労働基準監督署)はこのガイドラインをもとに企業を指導することになりますので、その内容をよく理解し実務対応する必要があります。
一方、長時間労働の是正は現在議論されている「働き方改革」の目玉であり、前回(4月Vol.65)ご紹介した「働き方改革実行計画」にも罰則付きの時間外労働の上限規制という項目が盛り込まれました。これを受けて、労働政策審議会は「時間外労働の上限規制等について」6月5日に建議を行いました。今後この方向で法制化に進んでいくことが予想されますので、こちらも注目しておきたいところです。
政府が決定した「働き方改革実行計画」とは?
3月28日、総理大臣官邸で「第10回働き方改革実現会議」が開催され、「働き方改革実行計画」が決定されました。
働き方改革 ~長時間労働是正に向けての取組み
9月27日、第1回目の「働き方改革実現会議」が開かれました。主な論点として、同一労働同一賃金や非正規雇用の処遇改善など、全部で9項目のテーマが設定されており、今年度内に具体的な実行計画を取りまとめ、国会に関連法案を提出するとしています。
http://www.kantei.go.jp/jp/97_abe/actions/201609/27hatarakikata.html
中でも長時間労働の是正は、非常に重要な課題となっており、その実現が望まれます。
中小企業における『健康経営』
「健康経営」とは?
「健康経営」とは、「従業員の心身の健康を企業の競争力の源泉と捉え、企業として戦略的かつ積極的に従業員の健康増進に取り組むこと」です。従業員の健康については、従来は個人や健康保険組合のみが取り組む問題とされてきましたが、「経営戦略の一環として取り組む」というところに特徴があります。
従業員の健康増進に対する取り組みを「投資」と考え、その結果として、従業員の活力や生産性の向上等の組織の活性化をもたらし、業績や企業価値の向上が期待できるとの考えが基となっています。また、さらに大きく長い目で見た場合、国民QOL(生活の質)の向上や、ひいては国民医療費低減など、社会課題の解決に貢献するものであるとも考えられています。
女性活躍推進法が成立しました!
1月の「チョット、豆知識」では、「『女性活躍推進』は企業の成長戦略!」と題して女性活躍推進の必要性を書かせていただきました。その女性活躍推進を強化する方向で、「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律(女性活躍推
進法)」が8月28日に成立しました。2016年4月1日から施行される10年間の時限立法です。
これにより、301人以上の労働者を雇用する企業は、2016年4月1日までに、自社の女性活躍状況の把握・課題分析を行い、行動計画を策定して届け出て、さらに、情報公表などを行うことが義務付けられました。300人以下の企業についても、これらは努力義務となります。
『女性活躍推進』は企業の成長戦略
世界経済フォーラム(ダボス会議)が発表した2014年「ジェンダー・ギャップ指数」で、日本は142カ国中104位(G7中最低)となりました。国際的には、経済社会における女性の参画が進んでいる国ほど、競争力、所得(一人当たりのGDP)が上昇する傾向が見られるとされています。また、投資家の投資判断の中では、「長期的な企業価値を高める」として取締役会の女性比率のデータベースが参照されているともいいます。
「ポジティブ・オフ」しませんか?~ワーク・ライフ・バランスの進め方~
内閣府が2013年9月に実施した「ワーク・ライフ・バランスに関する意識調査」の結果速報が12月、内閣府ホームページに公表されました。
それによると、長時間労働や有給休暇を取得することについて、上司がどういう評価をするかのイメージによって残業時間数や取得率が影響されるという相関性が見られました。